ふろむぜろぽいんと

社会人留学してしまいました。

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フィリピン留学してからオーストラリアへ行った。やり直せるならどうするか(1)

10年勤めた会社を辞めた。フィリピンの語学学校に行った。それから、オーストラリアの職業訓練校へ留学した。

これで本当によかったのかどうか考えてみた。

■そもそも論1・英語って必要だったか?

これは以前のエントリで書いた。

www.fromzeropoint.com

 ●結果:やり直せたとしても、英語はやる。


■そもそも論2・英語やるのに、留学する必要はあったか?


●スコア目当てなら日本で十分だ

僕は該当しないが、TOEIC®スコア”だけ”が目当ての人ならば、はっきり言って留学は不要だと思った。

検定に申し込んで自分を追いこめば、日本を一歩も出なくても学習可能だ。いや可能どころか「スコアのための勉強」に限って言えば、留学なんてやめて、日本でガリ勉したほうが、むしろ効果が高かった

 

ある留学生Tは、留学先の寮で「授業がうっとおしい」と、授業を休んで勉強し始めた。

笑っちゃう話だが、「英語の授業が、英語の勉強の邪魔だ!」というわけだ。

だが授業を休み続けた彼は、実際に語学学校のテストにおいてハイスコアを記録した。周囲は、そんな彼を見てお金の無駄だと笑った。だが僕はちょっとだけその気持ちがわかる。僕も、特別に優れた先生2-3人の授業をのぞけば「授業さぼって自習したい…」と何度思ったことかわからない。いったん”勉強するのがが心地よいモード”に変身できたなら、自習のほうが効果がある(スコアだけが目当てならば、の話)。

※誤解の無いように言えば、語学学校によっては、優れた先生と、優れたTOEIC®対策コースは実際に存在する。

 

 ●話すためならやっぱり効果的。ただ、みんな期待しすぎ

日本でガリ勉だと、英語を”話す”ほうが、なかなか上達しない。
中学レベルの言葉さえパッと出ず → 自分に対してブチ切れ、を経験するだろう。

でも日本で「しゃべるほうをガリ勉」なんてどうやる??

フィリピン人講師を使った安価なオンライン英会話でさえ、実際にやってみるととかなり継続するのが億劫なものだ。

結局これがあるから、上の問いの答えは、
 「話すなら留学する必要がある」に限りなく近い

 

ただ日本に帰るときには皆そろって、「自分の理想では、もっとできるようになっているはずだった」と言う。みんな期待しすぎ ^^;

 

●結局、留学がしたかったんでしょ

語学学校は、真剣な人と遊び半分の人が混じる。
”大人の幼稚園”的な明るさがある。

だから企業が語学留学のことを「遊び」扱いする気持ちもわかる。僕がもし中小企業の社長なら、語学留学生に対し、その場で話せるかどうかテストする( ゚Д゚)ゴルァ!!

 

でも、そんなこと皆わかっている。語学学校には、履歴書なんかのために行く人なんていない。度の人にとっても、人生で一度はやりたかったことなんだろう。

遊び半分の人だって、けなす気はない。もし来なければ、彼らは仕事以外の時間はテレビを見るかスマホゲームしてただろう。それよりはずっといい。

 

●結果:やり直せたとしても、留学は選ぶ。
  スコア目当ての人はやめたほうがいい(でも行ったら楽しい)

 

■やりなおしてもフィリピンから始めるか

以前、フィリピン留学生の英語のレベルは低いと書いた。
だから「やめとけ」「ココがダメ!」…と書けたら面白いのだが、結果的にフィリピンは間違いではなかった。

 

<良い部分>

●安い。 異論なし。次。

●社会人が多い。

意外な要素として、ワケアリな留学生が多いから、社会人留学生にとって面白い。個人的には、日韓人脈だけに限ればオーストラリアよりも楽しかったほどだ。

ワーホリだって会社をやめた社会人が多いが、年齢に制限のないフィリピンのほうが振り幅は大きい。

理由は簡単。中学高校のあとストレートに留学する若者や、新卒で就職して定年まで働く…という昭和の鉄板ルートをゆく人は、ふつうこんなところに来ない。(休暇中の大学生を除く)

だから楽しい。転職とか経験している人が多くて、自分一人じゃない、と救われる。

※ただ、すでに韓国はフィリピン留学が当たり前になり、ごく普通のご子息が、親のお金と命令によって来ていたりする。 

 

フィリピン自体も楽しい

途上国らしい汚さ・治安の悪さ・混乱・喧噪・若さ・活力・市場・クラブ・飲み屋…。 ただし食べ物はタイやベトナムには絶対勝てない。

 

授業の質も悪くない

英語圏に行く準備にも最適だ。理にかなっている。

 

<良くない部分>

フィリピンでは、100人位の学校でトップになっても、映画やネイティブスピーカーの雑談を聞き取るレベルにはならない

僕はフィリピン時代は所属した学校で1位とったし、別の学校の1位も僕の友人だった。だがたぶん、あと半年居続けたとしても上記レベルにはならなかっただろう。

といっても、じゃあ一体どうすればよかっただろう。。。

※念のため書いておくと、フィリピンは洋画を字幕なしで上映するほどに英語リテラシーの高い国だし、先生たちの質も悪くはない。ときどき、自分が初級レベルなのに「ネイティブの先生じゃないけど大丈夫か」などと言う身の程知らずな学生がいるが、彼らは自分のレベルを見誤っていると思う。

 

●結果:もしやり直せたとしても、最初はフィリピン。
マルタ・グアム・マレーシアなど、ほかの安い留学先にも同じことが言える。

 

今思うのは、
語学学校のコースを選ぶときに、(海外の大学に行く気がなくても)興味が無くてもあえてTOEFL®/IELTS®のコースを選ぶ、という手が有効だったと思う。もしも TOEIC®「スピーキング・ライティング」の対策コースがある学校ならば、それを選んでもいい。

なぜなら、しゃべれるようになりたいと思っても、「どうなったら、”自分は喋れるようになった”と言えるのか?」が明確でないと、目標を立てられないからだ。
まあ、語学学校で「目指せ上級クラス!」を目標にしてもいいのだけれど、それだと日本に帰ってから目標を失ってしまう。

上に挙げたテストは、本当にしゃべれないと点が取れないテストだ。(ご存じない方は以下のエントリをご参考ください)  

www.fromzeropoint.com

かの有名な、効果的な目標を立てるときの5原則「SMARTの原則」は、次のようなものだ。

 S :【Specific】具体的である
 M :【Measurable】数値化ができる
 A :【Achievable/Agreed Upon】達成可能だ/同意している
 R :【Realistic/Relevant】現実的である/適切である
 T :【Time-bound】締切がある

英語を話せるようになりたいのなら、このSpecificやMeasurableやTime-boundは絶対に外してはいけない。ここから導かれるように、テストスコアを目標にするのは良いことなのだ
ただ問題は、目標にするテストが従来のTOEIC®だと、点が取れてもしゃべれないケースが多いことなのだ。だから、僕はTOEIC®スピーキングをイチオシする。

※僕はSMARTの「A」は”Achievable”ではなくて、トニー・ロビンズの言う通り”Agreed Upon”が正しいと思う。なぜなら、Achievableだと、Realisticと定義がかぶっている。しかも、ほかの4要素をすべて満たしていたとしても、Agreedでないと、やれない。つまり自分が同意できない・やるべきじゃないと思っている、押し付けられた目標ならば、やらないだろう。

次の記事へつづく。

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