Very Good に替わる言葉たち(1)
しゃべったり書いたりすると、ベリーグッドの代わりが山ほど必要になる。英語は同じ単語を何度も使うとダサい。でも、スゴさを伝える言葉が出てこないと、相当もどかしい。
ツボを押さえると一撃で効果があるポイントなのでまとめてみた。
かなり昔に読んだ本に、こんなことが書いてあった。
「英文で意味がわからない形容詞や副詞があったら”良い・悪い”のどちらかに読みかえろ!」
…たしかにニュアンス無視で乱暴に分けたら「良い」か「悪い」のどちらかにあたる可能性が高い。
読むだけでいいなら、一理あるかもしれない。
だが、自分が書く側・発言する側になると別だ。ボキャ貧だと自分にイラつくことになる。
ここでは例として、言いたくなる(書きたくなる)頻度が高い、「とてもいい」という表現に的を絞って、バリエーションを見ていく。
※僕のネタ元はWebや海外ドラマや現代小説や漫画だからすべて現役語だ。
Very Good を置き換える形容詞たち
「良い」の意味では、多用しそうな good, nice, great, fun のほかに、様々なバリエーションがある。
それぞれの語がもつ微妙なニュアンスがわかるのは”英英辞典”なのだけれど、何から派生した語かをみれば日本語でも理解しやすい。
●旅行から帰ったあとで、友人から「どうだった?」聞かれたとしてみよう。
amazing マジ良い→amaze 驚く
awesome マジ良い→awe 畏怖(発音ɔː:)
excellent 本当にすばらしい→excel 優れる
fabulous 信じられないほど良い→fable 物語
superb 見事な→super 超える・すばらしい
marvellous 驚くほど良い→marvel 驚異/偉業
wonderful すばらしい→wonder 驚き
fantastic すばらしい→fantasy 空想
beautiful 美しい(お見事の意も)→beauty 美
lovely 素敵→ love 愛
enjoyable 楽しい→enjoy 楽しむ
cool カコイイ( ゚Д゚)
terrific ものすごい→terrify恐れさせる
brilliant すばらしい→光り輝く
impressive 印象的→impress 印象付ける
inspiring 感動的→inspire
incredible とてつもない→in(否定)credible(信用できる)
unbelievable 信じられない→un(否定)believable(信じられる)
astonishing 驚くほど→astound 仰天させる
remarkable 注目すべき→remark 意見
magnificent 壮大な magni(大きく)
satisfying 満足のいく→satisfy 満足
mind-boggling 想像を絶する→mind(心)+boggle(うろたえる)
breathtaking 息をのむ→take a breath 息をする
spectacular 壮観な →spectacle光景/見せ物
memorable 記憶に残る unforgettableなんて語も。
splendid (書)見事な→ラテン語splendidus華麗な
※以下の語はふつう後になにか名詞が続く(限定用法)
stunning 衝撃的な→stun 呆然とする
smashing すばらしい→smash 粉砕する
striking すばらしい(美貌など)→strike
outstanding 傑出した→out 外に stand 立つ
phenomenal まれに見る→phenomenon 現象
地域によって、好まれる語が違っていたりもする。(英/豪はlovelyよく使うけど米ではあまり聞かないとか)
※声のトーンにもよるが、単体でgood.とかinteresting.と言うと「まあまあ」の意になってしまうので注意。
※ここで挙げた形容詞のなかには、副詞veryをつけてはいけないものも多い。すでにその意味が含まれているためだ。
Very Goodの「Very」を置き換える副詞たち
つぎに、「とても」のVeryに代えて、どんな語が使えるかを考えてみよう。
基本的に、上に挙げた形容詞に -ly をつけるだけで副詞になるモノもたくさんある。
※副詞・形容詞で同じ語があったとしても、二つならべて "amazingly amazing"なんていう使い方はふつうしない。
●旅行から帰ったあとで、友人から「どうだった?」聞かれたとする。
今度は副詞なので、下記の語のあとにはgoodやbeautifulなど、何か一語をつけてみてほしい。
really 本当に→real 現実
pretty かなり・大いに →(語源諸説あるらしい)
quite わりと・かなり
extremely ものすごく→extreme 極度の
definitely 間違いなく→define明確にする/定義する
absolutely →上述
exceptionally 並外れて→except 除く
extraordinarily 並外れて→extra(範囲外の)ordinal(ふつう)
overwelmingly 圧倒的に→over(超えて)whelm(圧倒する)
truly →本当に
incredibly →上述
breathtakingly →上述
freaking fu*kingの代わりに使える語
frigging クソ~ →frig ヤる
damned →クソ~ →damn すげえー
raving 狂った→美しい/素晴らしい (形容詞も)
especially とりわけ→special 特別
particularly とりわけ→particular 特定の part(部分)+-cle(小さい)
significantly 著しく→signify 示す・意味する sign(印)より
considerably かなり→consider よく考える
notably 顕著に→note 注意を払う
crucially きわめて重大に→crucial 重大な
remarkabley →上述
outstandingly →上述
amazingly →上述
surprisingly 驚くほど
astonishingly 驚くほど
staggeringly 驚くほど→stagger よろめく
appreciably 相当に→appreciate 正しく理解する
eminently (書)きわめて →eminent 著名な
seriously 真剣に→serious
※veryの代わりとは言えないが程度を表す語
fairly かなり →fair フェア
reasonably まずまず →reason
comparatively 比較的→compare
relatively 比較的→relate
※本来は悪い意味だが、良い語の強調にもつかう語
terribly ひどい→terrible ひどい(terror 恐れ))
awfully ひどい→awe畏怖
dreadfully 恐ろしい→dread 恐れ・心配・恐れる
●その他
後にグッドは来ないけれど、「すごくー」「とてもー」を表せる語はまだある。
たとえば頭の中で successful とか enjoyed とか satisfyed を後ろにつけてみてほしい。
greatly 大いに→great
totaly 完全に→total
entirely 完全に→entire
fully 完全に→full
thoroughly 完全に→thorough 徹底的な
completely 完全に→complete 完全な com(完全)plete(満たす)
tremendously すさまじく→tremendous とてつもない
screamingly とても(funnny等),
巨大な・莫大な、から派生した副詞もけっこうある。
hugely, vastly, immensely, colossally, stupendously, enormously, gigantically,
オージーにはbloody hell~ なんて言うヤツがいた。アメリカンはよくf**kin' funny! とか言ってるよね(英/豪でも言うけど)。
ここまでで、
「言われなくても大半は知ってるんだけど、自分が喋るとき/書くときよく使うのはこのうち3-4種類」な人も多いはず。僕なんか、日本語でもそうなる。
だから、1語だけでもレパートリーを増やせたらだいぶ助かる。
形容詞なら
「amazing, awesome, cool はよく使うけど、そういやfantastic, terrific, wonderful ってしばらく口から発してないわー」
副詞なら
「veryとreallyつい連発してたわー、pretty, quite, absolutely, incredibly あたりは使ってくか」
…みたいな発見があればいいと思う。
なお自分の留学先では、先生でも freaking good を使う人がいた。
次に、”good の置き換え”とは言えないが、「良い」ほうの意味の形容詞たちを挙げてみる。
続く